群馬県立県民健康科学大学 > 学生に読んでほしい本 > 私がしたことは殺人ですか? 須田セツ子 青志社 2010年【2011年推薦】
私がしたことは殺人ですか? 須田セツ子 青志社 2010年【2011年推薦】

 著者は川崎協同病院(筋弛緩剤投与)事件の被告人である。1998年に入院中の患者を殺害したとして殺人罪に問われ、2009年に最高裁判所が上告を棄却したことで、懲役1年6月、執行猶予3年とした東京高等裁判所の控訴審判決が確定している。本書は、医療(特に終末期医療)に関してはすべて医師に任せておけばよいのだといわんばかりのパターナリズムに満ちた著者の独善的とも思われる主張からすれば、決して良書ではない。しかしながら、裁判の進行の模様を窺い知ることができる点で非常に興味深いものであり、また、いわゆる「安楽死」の問題を考える際の教材にはなる。本学において「倫理と道徳」を履修した学生諸君には是非とも批判的な姿勢をもって読んで欲しい。何故に批判的な姿勢でなければならないかといえば、書名の『私がしたことは殺人ですか?』という問いに対する答えは「はい、殺人です」でなければならないからである。
看護学部 准教授 森川 功   (請求記号 498.12 ス)

2011年07月25日

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