○「専門基礎」のページ

【分野(領域)紹介】
(山﨑博幸・松田安弘)
専門基礎科目とは、看護学的視点から人間の健康・環境及び生涯発達を理解するための基盤、並びに看護専門職者として対象と相互行為を展開する基盤を育成するための学科目群です。必要とされる理解レベルは各科目で異なりますが、山﨑が担当している「環境と健康概論」では、社会的環境を含む生活環境がどのように人間の健康に影響を与えているのかを学習します。また「環境と健康各論II・代謝と栄養」「環境と健康各論III・薬理作用」では、理解レベルを分子・細胞・臓器レベルに置いています。体を構成する物質や体外から取り込んだ物質がどのように相互作用して健康を維持するのか、何が異常になると病態が生じるか、薬物はどうやって病態を回復させるか、といった事象を論理的に学習しています。また、松田が担当している「環境と健康概論」、「人間と健康概論」では、理解レベルを、外部環境と相互行為を展開する人間の身体の機能と生活行動レベルに置いています。人間の生活行動様式はどのような機能により維持されているのか、その障害によりどのような反応が生じ、どのような治療を必要とするのか、そしてそれらが人間の発達にどう影響するのか、といった事象を解剖学や病態学などの知識と統合し論理的に学習していきます。

【研究内容】
(山﨑博幸)
神経細胞が他の神経細胞から信号を受け取る場所、シナプス後部に関する研究を行っています。特に興奮性入力を受け取る樹状突起スパインで働くアクチン細胞骨格関連タンパク質に注目しています。アクチン細胞骨格は様々なアクチン結合タンパク質によって制御・調節されていますが、その中のDrebrin、CaMKIIというタンパク質は、神経細胞に豊富に存在する代表的なアクチン結合タンパク質で、両者とも非常に興味深い性質を持っています。Drebrinはアクチンフィラメントに結合することにより、アクチン細胞骨格の安定化に寄与しています。軽度認知症の脳からDrebrinがいち早く減少することから、認知症マーカー分子としての役割も期待されています。CaMKIIはαとβの2つのサブタイプがヘテロオリゴマー構造をしているリン酸化酵素で、βサブタイプの部分でアクチンに結合します。面白いことに、drebrinとCaMKIIどうしも結合することが分かっています。その他、drebrinと複合体を形成するZMYND8/Spikarの神経細胞での機能解析も進めています。

 

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