診療放射線学研究科
在学生の紹介

博士前期課程

「病院勤務の診療放射線技師と大学院生の両立」
診療放射線学研究科 診療放射線学専攻 放射線画像検査学分野|齊藤 和穂さん
 私は本学の診療放射線学部を卒業後、総合病院で診療放射線技師として勤務しています。現在の職場に入職した当時は大学院進学を考えていませんでしたが、数年勤めるうちに大学院への進学を考えるようになりました。職場では主に放射線治療に携わることが多く、学部生時の卒業研究テーマであった機械学習を放射線治療に適応させた研究について考えるようになりました。
 大学院進学の決め手は、職場の上司の影響で医学物理士の資格取得を目指すようになったことや、自身の興味のある研究についてより深く学びたいと思ったからです。本学は機械学習や放射線治療に詳しい先生方、医学物理に関した専門的な知見を有する先生方が多く在籍されており、研究や臨床業務に通ずるような知識、研究や学術大会での発表、近年の研究トレンドなど様々なスキルを身につけることができます。
 私は機械学習に関する研究に関心を持っていますが、臨床業務とは異なる知識や技術が必要になるため、自身で積極的に学ぶ姿勢が重要です。本学は、授業を選択でき、興味のある分野の学びを深められることから、とても適した環境だと思います。
 大学院では職場の業務とは異なる経験がたくさんできます。自身の世界を広げるための貴重な経験ができる期間と考え、充実した在学期間にしていきたいと考えています。

博士後期課程

「臨床で活躍しながら新しい技術やアイデアを生み出せる人材となるために」
診療放射線学研究科 診療放射線学専攻 放射線画像検査学分野|橋本 真衣子さん
 私は現在、診療放射線技師として医療現場で働きながら大学院で学んでいます。これまでも臨床研究を行っていましたが、研究を通して専門分野の知識を今以上に深めるとともに、目標に向かって解決する力を学ぶために大学院に入学しました。課題に取り組む能力や高度な知識や技術の習得、専門性の高い教育の受講、先進的な研究に取り組める環境等、大学院には自分の可能性を広げる機会に溢れています。将来的には臨床で活躍しながら新しい技術やアイデアを生み出せる人材になりたいです。
 現在、私は乳腺 MRIを対象としたスクリーニング検査法に関する研究を行っています。近年、乳がんの罹患率は増加傾向にあり、早期乳がんの可能性がある非触知乳がんは微小石灰化の発見が重要とされています。しかし、乳房の構成が高濃度や不均一高濃度を示すとマンモグラフィでは感度に限界があり、腫瘤や石灰化を検出するには有効性が低くなるため、乳腺 MRIを対象としたスクリーニング検査法は、今後ますます需要が高まることが予想されます。被ばくや造影剤の使用をせず、乳がんを発見することができれば、乳がん検診の受診率の向上につながり、乳がん予防になるのではないかと考えています。今後は、医療現場での経験をもとに大学院での高度な知識や技術を身につけ、乳房スクリーニング検査法を確立するために努力し続けていきたいです。