群馬県立県民健康科学大学 > 学生に読んでほしい本 > 無名の語り-保健師が「家族」に出会う12の物語 宮本ふみ 医学書院 2006年【2011年推薦】
無名の語り-保健師が「家族」に出会う12の物語 宮本ふみ 医学書院 2006年【2011年推薦】
この本は、「保健師はどんな仕事をするのだろう。」と思っている人や、保健師になりたいと思っている人に是非読んでもらいたい、おすすめの1冊です。また、保健や医療に関係のない人にとっても読みやすく、読み物としても楽しめる本だと思います。
この本には、東京都の保健師であった著者、宮本ふみさんの体験をもとに書かれた12編の家族の物語が綴られています。12の家族とは、「アルコール依存症」「統合失調症」「社会的ひきこもり」など、複数の健康問題を抱え破綻しつつある家族で、その暮らしの状況が語られています。そして、その家族の声を著者が聞き取り、紆余曲折しながらも「その人」「その家族」をとらえた支援を行っていきます。12の物語のひとつひとつに、初期介入技法、必要な社会資源をまとめあげて総合的な支援を可能にするネットワーク構築の方法などが随所に盛り込まれ、読めば読むほど奥の深い保健師の世界が見えてきます。
看護学部 講師 鈴木美雪 (請求記号 498.14 ミ)
2011年07月25日