群馬県立県民健康科学大学 > 学生に読んでほしい本 > FACTFULNESS(ファクトフルネス) ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング著、日経BP社、2019年【2020年度推薦】
FACTFULNESS(ファクトフルネス) ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング著、日経BP社、2019年【2020年度推薦】
昨年来、社会はコロナ禍の対応を全⼒でしており、未知の感染に対して⽇々あたらしい情報を積み上げ、それを基に社会的な対策を講じてきました。私たちはSNSやTVなどのメディアを通じて多くの情報に接しましたが、残念ながらそれらの情報にはポジショントークやデマに近い情報も出回ることすらあり⽟⽯混交でした。
学生の皆さんは、将来、患者に接し医療情報を扱う医療業界で仕事につくと思いますが、そこでは、たくさんの情報を取捨選択し真実を正しく把握し発信していくことがとても大切です。では、私たちが、情報である「数字」を正しく読み解き、正しく伝えるにはどうすればよいでしょうか? 発信者(私たち)が、無意識に真実と異なるメッセージを発信していないでしょうか?
「FACTFULNESS」の著者は、医師・教育者で、ユニセフで活躍し、国境なき医師団を立ち上げた経歴を持ちます。本書は、「世界の医療や社会を見るときに、私たちが本当に事実に基づいた見方をして、正しく理解しているか?」という視点から、人が陥りやすい10の思い込み(本能)をわかりやすい事例で解説しています。皆さんには、学生時代にこの本を、ぜひ一度は読んでから、社会に旅立ってほしいと思い、推薦します。
診療放射線学部 准教授 高橋哲彦(請求記号 002.7 フ)
2021年02月22日