群馬県立県民健康科学大学 > 学生に読んでほしい本 > 道は開ける D・カーネギー著 香山晶訳 創元社 2007年【2011年推薦】
道は開ける D・カーネギー著 香山晶訳 創元社 2007年【2011年推薦】
「二週間で鬱病を治すことができるか」と考えると、本校で基礎医学を学んだ学生諸君には、それが非常に困難であると容易に想像できる。その要因の1つは「悩み」であり、大抵の人はその「悩み」が、鬱病を重篤化させ、ともすると自殺によって自己に復讐する傾向を持ってしまう。著書のD.カーネギーはこの「悩み」について心理学、精神医学、哲学、宗教や経験談等のあらゆる側面からその実態を整理し、克服法をわかりやすく提供しており、あまりなじみのない分野についても、ついつい読みいってしまう。なお、その克服法の1つに他人のためにささやかな幸福を生み出すように努力することによって、自分自身の不幸を忘れるとある。
「悩み」を考えていくうえで、本書は「仕事の悩みを半減させる方法」や「避けられない運命には従う」「自己を知り自己に徹する」などの項目が多数含まれており、社会人となる学生諸君の今後に活用できると思われます。
診療放射線学部 准教授 高橋康幸 (請求記号 159 カ)
2011年07月25日